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08.31
Sat
信濃毎日新聞8月31日の社説で、今回の介護保険改正による自己負担引き上げについて慎重論が述べられています。紹介をしておきます。

所得による一律的な引き上げではなく、資産を含めた公平な基準の設定や境界域の不公平感を回避させるための細かい段階の設定など、今後の検討内容について提案をしています。十分議論すべきだと思います。

政府は高齢者介護サービス利用の自己負担を引き上げる方針だ。社会保障改革の工程表を定めたプログラム法案の骨子に盛り、閣議決定した。

■現在は一律に1割負担だが、一定の所得以上の人に15年度から2割負担を求めるとしている。自己負担引き上げは、2000年度に介護保険制度が始まって以来、初めてになる。それだけに高齢者の声もよく聞き、多くの人に納得される負担の分かち合いにしたい。

■消費税増税だけでは補いきれない社会保障の膨大な借金を後の世代に付け回しせず、超高齢社会でも持続させていくには、一定の負担増は避けて通れない。その負担増を、有識者でつくる政府の社会保障制度改革国民会議が今月初め、報告書で「能力に応じて」と求めたのは、やむを得ない選択といえる。

■介護保険の総費用は11年度に8兆円を突破した。制度開始時の2・3倍だ。自己負担以外の9割分は国・地方公共団体の公費と40歳以上の人が負担する保険料で半分ずつ賄われている。費用の増大はそれだけ公費や保険料の上昇も招いている。

■ただ、利用者の能力に応じた負担を求めるには、慎重な配慮が必要だ。

■厚生労働省は、自己負担2割に引き上げる対象を夫婦の年収が三百数十万円、単身世帯で250万~300万円を基準に検討している。高齢夫婦世帯の平均的な消費支出が年286万円などを考えると、これが余裕のある層と言えるかは議論の余地がある。

■こうした基準が1本の線で引かれることにも境界域の人の抵抗感があるだろう。負担割合は細かい段階に分けることも可能ではないか。その方がより所得に即したものになる。

■また、負担の能力を所得だけで見ることも公平とは言えない。年金収入が同じでも資産に大きな差がある場合が少なくない。例えば、国民健康保険の保険料(国保税)の算定には、所得額による「所得割」などとともに資産額による「資産割」を導入している自治体が多い。介護保険でもさまざまな工夫があってよいのではないか。

■制度の具体的な見直しは、先日再開された厚労相の諮問機関、社会保障審議会の介護保険部会で論議し、年内に取りまとめる。

介護保険に限らず、能力に応じた社会保障の負担を目指すのなら、所得や資産の正確な把握が大前提だ。社会保障の枠内だけでなく税制の取り組みも重要になる。
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